旅館は人手がかかる典型的な労働集約産業の一つです。この旅館に代表される観光・宿泊業は、地域外から収入をもたらすだけでなく、地元で雇用を多く生み、そこから食材等も仕入れ、歴史、文化、風土、生活を発信するショーウィンドーとしての役割も果たしています。
このように、旅館業が地域にとって重要な産業であるにもかかわらず、この四半世紀の旅館の数は減少の一途を辿っています。これは、部屋を準備すれば予約が入る時代がとうの昔に終焉し、お客様により支持される品質のサービスをより効率的に提供できない旅館はいずれ市場から淘汰される時代になったということです。一方、旅館の経済波及効果は大きく、その存在はなくてはならないだけでなく、むしろ人口収縮が著しい地方経済の活性化という観点から、ここに来てその成長産業化への期待すら高まってきています。
これまでの旅館経営は現場で働くスタッフの経験や勘に頼るところが多くありました。これは旅館におけるほとんどのサービスが人手で提供され仕方がないところもありますが、これまで以上に生産性が高い現場運営を実現できなければ成長産業化に向けた舵を切ることができないのも事実です。
この講座は2部から構成されます。前編(第1週)では、現場での作業方法として、より高い品質のサービスをいかにムダなく提供できる生産性が高い「サービス生産管理」の方法について説明します。後編(第2週)では、現場の実態にあった働き方を管理し、その結果を評価して現場作業を見える化できる「現場スタッフの労務管理とパフォーマンス評価」の方法について説明します。
講座概要 | 動画時間 | 公開日 | |
内容 | 第1週 「サービス生産管理」の方法 ・生産性とは何か? ・生産性が高い現場の作業方法をどのように設計するのか? |
100分程度 | 平成27年5月26日(火) |
第2週 「現場スタッフの労務管理とパフォーマンス評価」の方法 ・現場の実態に合った労務管理の仕組みをどのように確立するのか? ・現場のスタッフのパフォーマンスをどのように財務的に評価するのか? |
100分程度 | 平成27年6月9日(火) | |
修了条件 | 得点率60%以上 |
自社の経営課題はどこにあるのかな? 本講座では、どんな知識・ノウハウを学べるの? 本チェックシートで簡単な自己分析をすることで、オンライン講座「旅館経営教室」で視聴できる内藤 耕先生の講義内容と 皆さんが知りたい経営改善方法や知識・ノウハウを関連づけることが出来ます。 是非、ご自身の状況をチェックしながら講義をご覧ください。
一般社団法人 サービス産業革新推進機構 代表理事
内藤 耕 Koh Naito
工学博士、金属鉱業事業団(現在のJOGMC)、世界銀行グループ(ワシントンDC)、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。旅館・ホテルをはじめ、様々なサービス産業の現場においてサービス品質の向上、収益力強化、生産性革新の取組を推進するサービス工学研究の第一人者。
主な著書に『サービス工学入門』(東京大学出版会)、『「最強のサービス」の教科書』(講談社現代新書)、『サービス産業生産性向上入門ー実例でよくわかる!ー』(日刊工業新聞社)、『お客様を呼び戻せ!東日本大震災 サービス復興の証言』(日経BP社)、『「売れない時代」の新・集客戦略ーコスト削減に向けた顧客モチベーション・マーケティング』(東洋経済新報社)、「いい旅館にしよう!(旬刊旅行新聞紙上対談シリーズ)」(旅行新聞新社)など。
国土交通省観光庁 観光産業課長
石原 大 Dai Ishihara
神奈川県鎌倉市出身。東京大学法学部卒。
平成4年運輸省入省。海運、鉄道、道路、バス・トラック、在外公館(豪州)、空港、観光、人事等の部署を経て、平成25年8月より現職。
「観光産業界に自信と明るい展望を持ってもらい、業界の活性化を通じて旅の魅力・可能性を広げていきたい」という思いで日々の仕事に邁進。
趣味は、将棋、旅行、ギョーザ作り
国土交通省観光庁 観光産業課 係長
小俣 緑 Midori Komata
北海道釧路市出身。
平成10年運輸省入省。平成23年4月より観光庁に配属。
観光産業が持つ潜在能力(地域や日本経済へのインパクト、これまでにない旅の楽しみ・価値の創造)を信じ、業界の現場課題に寄り添いながら日々業務にあたっている。
趣味は、旅行、ヨガ、美味しいものを食べること
各週で数問の確認クイズが出題され、規定の修了条件(60%以上)をクリアすると修了証が授与されます。(修了証はPDF形式)
さらに成績上位者には、特別バージョンの修了証がお手元に…!
講義動画は、1本あたり10分程度なので空いたスキマ時間に受講することができます。
受講中の疑問や旅館経営の悩み等を掲示板で共有することができます。
日本初のMOOCプラットフォームgaccoで、どなたでも「無料」でオンライン講座を受講できます。
gacco受講の流れ
会員・受講登録
講義動画・ディスカッション
選択式テスト・課題レポート
修了証の発行
本サービスは、NTTドコモ社とNTTナレッジ・スクウェア社が共同で推進しているgaccoプロジェクトにより、NTTナレッジ・スクウェア社が提供しているものです。
※1 Massive Open Online Coursesの略。 Web上で誰でも無料で参加可能な、大規模かつオープンな講義を提供し、修了者に対して修了証を 発行する教育サービス。2012年より米国を中心として、主要大学および有名教授による オープンオンライン講座として公開され、世界中から2,000万人以上が受講している。
※2 受講した講座の修了証であり、大学の単位、公的資格等を証明するものではありません。
※3 受講期間は開講期間中に限られます。インターネット環境とパソコン・スマートフォン等が必要になります。